2021年3月9日、厚生労働省はファイザー製新型コロナワクチンの接種によりこれまでに「アナフィラキシー」が17例確認されたことを発表しました。

9日現在で確認されたアナフィラキシー発症者はすべて女性で、症状は全身の痒み、蕁麻疹、呼吸や血圧の異常、頭痛、咳、腹痛など。入院中の人もいるもののいずれも「回復」「軽快」「改善」している、としています。

アナフィラキシーは、原因物質に接触後ごく短期間で発症するアレルギー性のショック症状で重症の場合は生命に危険が及ぶこともあります。これまでに確認された新型コロナワクチンによるアナフィラキシーでは、幸い生命に危険が及ぶ重大な結果は生じていないようですが、接種後の経過観察がより重要になりそうですね。

海外の治験でも、新型コロナワクチンに関連するアナフィラキシー発症者の多くが女性だったことから、女性に対する投与はより注意が必要なのでしょうか。ただ、日本では海外に比べてアナフィラキシー発症率がかなり高いのが気になるところです。

アナフィラキシー対策で接種後の経過観察を重視すると、接種にかかる時間が増大することになりますから、接種(待機)場所の確保が難しくなる可能性もあります。